第1章 いまのAibouは「提案するまで」しかやらない
まずは現在地から。
Aibouは毎朝、広告の成績(いくら使って、何件売れたか)を自動で読み、「この広告は続けよう」「これは止めたままにしよう」と考えて、レポートで提案するところまでやっています。
でも、その提案を実際に実行する——広告を止める、再開する、新しい広告を出す——のは、いまも全部小澤さんの手作業です。これはサボっているのではなく、わざとそう作ってあります。AIがまだ信用できるか試験中なので、「お金が動く操作」は一切できないようにロックしてあるのです。
補足
- いまはAIの判断が小澤さんの判断とどれくらい一致するかを毎日採点する「シャドー期間」の途中
- 提案の的中率が基準を超えたら、次の段階に進む約束になっている
- 最悪の場合でも「レポートが出ない」だけで、手動運用は何も壊れない設計
第2章 Phase 5で「承認したら実行までAIがやる」に変わる
今回の計画の心臓部。
Phase 5の目標はシンプルで、「小澤さんはOKかNGかを答えるだけ。実行はAIがやる」という状態を作ることです。毎朝、AIからの提案リストが番号つきで届き、小澤さんが「1番と3番はOK」と返事をすると、その分だけAIが実行します。
この「承認→実行」の仕組みが1本できると、次の4種類の仕事が全部その上に乗ります。
| ループ | 数字を見て→ | AIが改善して→ | 承認後にAIが実行 |
|---|---|---|---|
| 運用判断 | 毎日の広告成績 | 続ける・止める・再開の提案 | 広告のON/OFF・予約 |
| 動画広告 | どの台本が勝ったか | 台本の冒頭を差し替え・新作 | 編集者への依頼送信・入稿 |
| 記事 | どこで読者が離脱したか | 記事の冒頭や構成の修正案 | 記事への反映 |
| 静止画広告 | どのデザインが疲れてきたか | 文言を差し替えた新デザイン | 入稿 |
調べてみると、部品の多く(入稿の窓口、記事を編集する道具、画像を作る仕組み)はすでにあることが分かりました。足りないのは「承認の返事を受け取って、安全に実行につなぐ橋」。Phase 5はこの橋を架ける計画です。
第3章 危なくないの?——3段階の安全ギア
お金が動く自動化なので、安全装置がいちばん大事。
自動化はいきなり全開にせず、ギアを1段ずつ上げます。
S0(見るだけ)は今の状態。提案を出すだけで何も実行しません。S1(承認したら実行)では、小澤さんがOKした提案だけを、1件ずつ実行します。夜の締切までなら取り消しもできます。S2(定型だけ自動)は最終形で、何度もやって間違いのなかった決まりきった作業だけ、承認を省略して自動で回します。少しでも型から外れたら、自動でS1に戻って人間に聞きにきます。
さらに、どのギアでも共通の保険が2つあります。
2つの保険
- お金の上限 — 1回あたり・1日あたりの金額に上限があり、超える実行は自動で止まって人間に確認がくる
- いつでも巻き戻せる — 設定1つで完全に「S0(見るだけ)」へ戻せる。壊れても「提案が出るだけ」の状態に落ちるだけ
もう1つ大事なルールとして、AIは広告アカウントの「鍵」(パスワードにあたるもの)を一切見られません。実行はすべて、鍵を持っている別のサーバーにお願いする形で行います。AIが暴走しても、鍵そのものは盗めない構造です。
第4章 これからの進め方と、いま決めること
計画の実行順。
いきなり全部は作りません。7月は今のシャドー試験を最後まで走らせるのが最優先で、その裏で邪魔にならない基礎工事だけ先に始めます。
| 時期 | やること | 状態 |
|---|---|---|
| 7月前半(いま) | AIの判断力テスト(シャドー試験)を継続中。合格したら第一段階の昇格 | 進行中 |
| 7月後半 | 基礎工事3本を先行: ①編集者への依頼を「承認したら送る」形に ②記事の離脱データ整備 ③静止画データ取得の安全化 | 承認待ち |
| 8月 | 「承認→実行の橋」を建設し、S1(承認したら実行)を開始 | これから |
| 8月末〜9月 | 4つのループを橋の上に接続。実績が貯まったらS2(定型だけ自動)を判断 | これから |
いま小澤さんに決めてもらうことは2つだけです。
決めること
- K1 — この計画(Phase 5)を正式な計画書に載せてよいか
- K2 — 7月後半の「基礎工事3本」を始めてよいか
ひとことでまとめると——いまのAibouは「よく考える助手」。Phase 5が終わると「承認ひとつで手も動くチーム」になる。ただし安全ギアは1段ずつ、いつでも巻き戻せる。これがPhase 5計画の全部です。